2017/9/22○○歳の手習い
私なにを隠そう、コンピュータが大好きです。
コンピュータは色々なアプリをインストールすればいろんなことができますが、そんな事よりも、プログラミングするのが楽しい。
プログラミングこそがコンピュータの醍醐味と思う。
アプリは殆ど使えない。
ネットを見るのでブラウザは常用してますが、例えば Office 等は殆ど使えない。
最近、必要に迫られてパワーポイントを覚えた。
これでプレゼンやるわけですが(お、ビジネスマンになった気分!)、簡単なものなら自分で作れるようになりました。一太郎は結構使いましたが、Excel も Word も使えません。
仕事でどうしても使わないといけない場合、普通は他の人に振るんですが、どうしても自分でやらないと駄目なときもある。そんな時は同僚に教わりながらやってます。
はい、コンピュータが好きと言いながら、実は 私はパソコン使えない、ジジイです。
コンピュータのセッティングなんかワケワカメ。全部、会社のそういうの得意な人に任せっきり。
昔の PC は Basic というプログラミング言語がインストールしてあり、その気になれば誰でもプログラミングできるようになってました。
自分でマニュアルを読みながら、色々試して楽しかった。
そういういう意味では、コンピュータというよりプログラミングが好きなのかも知れない。
因みに、私とコンピュータの本格的な出遭いはかなり遅かった。
20代の後半だ。
大学では、理系の学校なので、勿論科目でコンピュータはあったが、履修しなかった。
学生の頃はまだプログラムをパンチカードに入力して実行するような時代だ。
実験で多少つかったが、こんなもの時期尚早と全く興味が持てなかった。
そうこうしてたら、CASIO からプログラム電卓が発売された。
これには嵌った。
バイト先で使わせてもらったんですが、バイト先では実験してた。
数ヶ月実験を行ってデータを採って、レポートに仕上げるには、実験結果のデータを延々計算する必要がある。
電卓無しでは考えられませんが、手で毎回計算式の通り入力するのは至難の業。
大体間違える。
電卓は一般的になりつつありましたが、まだ一部では計算尺とか、機械式の回す計算機、って今の人は知らないよなあ。そんなのも残っていた時代だ。
四則演算はそれでもできますが、式自体を入力することできずに、延々計算式のとおり手で計算してた時代だ。
実は、その時代でも、バイト先には、SONY 製のプログラム電卓があった。
これは利用者が多くて、バイトにはなかなか使わせてもらえない。
ホントは、真面目なコンピュータの端末もその研究室(なんたって、国の研究機関だ)にはあって、大規模なプロジェクトでは予約して使っていましたが、私が担当するような小さな実験では使わせてもらえない。
そんな時代に、CASIO の安価なプログラム電卓が発売された。
その式をプログラミングしておけば、手間は一気に数分の1に減る。
最初の CASIO のプログラム電卓は、127だか128ステップしかプログラミングできませんでが、それでもプログラミングできるというのは画期的な事だった。
プログラミングの楽しさは、先ずそこで知った。
卒業してから暫くは全くコンピュータとは離れていた。
もう前の職場は辞めていたし、定職に就かず、新しいバイト先はコンピュータなんか全く縁のない世界だった。
ま、今で言うとフリーターだ。
オイルショックで私が出たような大学じゃ良い就職口も少なかったし、直ぐに何かをしたいという希望もなかった。
ぼんやりと、30歳までには教師になろうと思っていた。
そこうしている間に、Basic 搭載のマイコンが各社から発表される時代になった。
私の学友の一人、借りにSとしよう。彼は、教師になりましたが、娘のピアノを買うとか、都に嘘をついてお金を借りて PC-8001 を買った。
ホントはピアノを買うつもりで借りたお金を懐に入れたまま、秋葉に安いプログラム電卓を買いに行ったんだが、一緒についていった別の学友Aが「これならなんでもできる!」と煽って買わせたという話もある。
その煽った学友も後日、HC-20 というエプソンのPC を手に入れた。
もう一人の学友Wは、彼は私程ではなかったが貧乏だったので、だれかから SANYO のクリーンコンピュータと呼ばれるコンピュータを借りて、コンピュータで遊び始めた。
クリーンコンピュータは文字通りクリーンで、テープでOSをロードしないと、Basic も出来ないマイコンだった。
発想は良かったが、スイッチを入れてから使えるようになるまでに時間がかかった。なにせ、カセットテープの時代ですから。若い人は知らないだろうけれど。
で、皆して、私に見せびらかしたわけだ。コンピュータを!
私はバイト帰り、Wの下宿先に立ち寄っては、暫し一緒に遊んだものだ。
新しいバイトは、別の意味でそれはそれで面白く、今から考えても今の私に成るには必要な過程だったんですが、理系的な要素は殆どなかったので、脳がそういうのを欲していたのかも知れません。
何をして遊んだか? プログラムして遊んだ。
たかだか8ビットも非力なマシンじゃあ、大したことはできませんが、気持ちとしては、
Aの「なんでもできる!」に挑戦してたわけだ。
他人がつくったプログラムを利用しても大して面白くもない。
自分で、自分のやりたいようにプログラムすること、それが楽しかった。
私は「絵を描くこと」を封印してしまいましたが、絵を描くのも自分の描きたいように描くわけだ。本質はそれと同じ事だ。
私がコンピュータを手に入れたのはそれから数年経ってからだ。
初めてのプログラミング
ちょろちょろ遊んだ後、最初に真面目にプログラミングしたのは、ブラインドタッチを練習するためのプログラムだ。実際にコンピュータに触ってみて、一番の不都合はキーボード入力だったので自作した。
ホームポジションから覚えて、当時は見ながら打つことが多かったので、目で文章を先読みしながら入力できるように工夫した。
先の会社では、タイピング速度は社で1,2位を競うくらい速かった。
今はもう忘れたが、カナ入力もできた。このプログラムのお陰だ。
ですが、今の若い人には負けます。
今の若い人、普通の会議の会話を全部その場でタイピング出来ますね。
私にはそんな真似はできません。到底敵わない。
今、タイプ練習ソフトを作り直すなら、音声を流して、それを入力する練習させるのかも知れませんが、昔の PC はビープ音しか出ませんでした。
次に作ったのはバイナリエディタだ。
当時はゲームを除いてまだアプリは殆ど売ってない。
雑誌にプログラムが出てましたが、バイナリだ。
Basic じゃ大したことができないので、直ぐにアセンブラ(機械語)になっていた時代だ。
そのプログラムを動かすには、データをバイナリで入力する必要がある。
やると分かるが、FFFB のところ、FFB とか入力してしまい途中の文字が抜けてしまうケースが多発する。
直ぐに気づけばそこまで戻って再入力も簡単なんですが、気がつくのはずっと後からだ。
その場合には、そこにカーソルを移動させて、F を入力するんですが、すでに打ち込んである分を上書きしないで、挿入する必要がある。
当時デフォルトでついてくるバイナリエディタはそんな簡単なことさえ出来ないバイナリエディタだったので、自作した。
なんのプログラムをバイナリで入力したか?
それはLisp という言語でした。
というのも、Sが Basic は大したこと出来ませんが、ある特殊な言語があって、それを使うと凄いことができる。
例えば三角関数 sin の結果を asin すると限りなく元の値に近づけることができる etc,..。
一般的なコンピュータ言語では、浮動小数点計算は有効桁数が限られる。
それは知っていたので、限りなく近づけられるというのに興味をもった。
それどころか、その言語だと原理的にはなんでもできるという。
それは、Lisp だ。という言語だという話を聞かされて、ずっと頭に残っていた。
そのプログラムが雑誌に掲載されたので、早速打ち込んでそれを動作させてみたくなったわけだ。
因みに、sin の結果は無理数なので、ある特定の角度じゃなければ asin やってももとに戻るわけがない。Lisp ならセルをつかって数を表現すれば、そのセルの長さで通常の浮動小数点の有効桁数を超えた計算をさせることは可能だ。ま、それには付録でついてきたような Lisp じゃ無理。
それに冷静に考えれば、自分で、浮動小数点計算をプログラミングすれば Lisp じゃなくても可能なハズだ。今から考えればSの話は適当だった。
私が誤解しただけかも知れませんが、この Lisp との出遭いは結構強烈で、その後の私の人生を変えることになる。
チャイティンも大好きな Lisp だ。
もう少し、正確にお話しすると、この付録の Lisp じゃ使い物にならなくて、もっとちゃんとしたのが欲しくなって後日 muLisp と呼ばれる製品で、当時8bit コンピュータでは殆ど最高と言われていた Lisp だ。
それを手に入れて、それで遊んだのが効いた。
当時、それを日本で販売していたのは今でいうところの Microsoft で、品川だか、そっち方面の小さな事務所で販売していて、そこまで買いに行った。
個人でそんなもの買う人は少なかったみたいで、領収書の宛先を聞かれて向こうは怪訝な顔をしてたのを記憶してる。
Lisp を簡単に説明すると Basic 見たいなその場限りの苦し紛れの寄せ集めじゃなくて「美しい!」と感性に訴える言語だ。丸括弧ばかりのプログラムになって、一見異様な感じがするプログラム言語なんですが。
で、元はと言えば、始まりは何気ないSの戯言だ。罪作りなS。
さて、途中をごっそり省略。気が向いたら続きを書くかもしれませんが、
その後コンピュータの性格は一変した。つまり、
・自分でプログラミングして遊ぶ道具から(趣味の世界)、
↓
・アプリを使って仕事する道具になった。
私はコンピュータが嫌いになりつつあった。
Sは、その後どうしてか? Excel のマクロ使い になったみたいです。
Excel のマクロで学校でつかうPC の処理の殆どのことができると自慢してた。
すげーっ!
まあ、それもプログラムといえばプログラムだ。
でも、私は Excel 自体が使えないし、Excel のマクロなんか全く使えません。
Microsoft は嫌いなので、覚える気もしない。
そんな私は、最近、また手軽にプログラミングしたいなあ、と思う日々が続いていた。
そうしたら、知人から「今は Pyhton というのが人気だよ!」と教えてもらった。
四十の手習いどころじゃない、爺の手習い、老体鞭打って Python とやらを勉強し直すことにした。
私が勉強した本を紹介しておく。これがベストかどうかは知らん。
これが、結構、楽しい、Python。
その昔、PC を勉強し初めて、楽しかった時代を思い出した。
昔、Basic で遊んだ皆さん。再度、プログラミングを再開するなら、Python はお勧めかもしれません。まだ、勉強し始めたばかりですが。
|